ミスターTAKEのWWE日本公演レポート・1日目
『WWE RAW ROYAL RUMBLE TOUR 日本公演』 1日目

オレ達が会場である有明コロシアムへ到着したのは、午後4時を少し過ぎた頃だった。
すでに多くの客が詰め掛けていたが、見ると、場内に入る行列とは別に、もう1つの列ができていた。
“あれは何の列だ?”
オレはコガに尋ねてみたんだ。
するとヤツはこう答えたんだ。
“あれはフードを買うための列だぜ”ってね。
アメリカのプロレスを観戦しに来たからといって、なにもオマエまでアメリカナイズしなくとも良いじゃないかと、そのような会話をしながら、オレ達はコロシアムの中へと入っていったんだ。
しかし、いくら探してもオレ達が座るべき座席が見付からないのさ。
何度もチケットを確認して、その座席を探して回った。
しばらくすると、ある女がオレ達に声を掛けてきたんだ。
“すみません!もしかしてココですか?”ってね。
見ると、なんとそのアバズレは、オレ達が座るべき席に、自分の荷物を置いてやがったのさ。
そう、オレ達は、見つかるはずのない席を必死に探していたというワケだ。
無事に席が見付かり安堵したオレは、ゆっくりと会場全体を見渡してみた。
そこでオレが感じた印象を正直に言おう。
会場のセットの規模が小さく、迫力に欠ける。
そして、空席がかなり目立つ。
これは一体どういうことだ?
オレは疑問に思ったんだ。
オレが知っているWWEは、米国内で毎週15000人ほどの観衆を集め、特番では5万人や8万人ものファンが会場に詰め掛ける。
巨大なスクリーンがあり、オープニングや選手の入場時にはパイロ(花火)が打ち上げられる。
オレは、それがWWEの姿だと思っていた。
もちろん、今回の日本公演は、通常のTVショーではなく、TV放送はされないハウスショーだ。
地方巡業のようなものだから、規模は小さくて当然だとは考えていた。
しかし、それはオレが想像していた以上のものだったんだ。
やはり、地上波での放送が終わった日本では、WWEは海の向こうのプロレス団体でしかないのだろう。
ましてや、ここはプロレス自体の人気がない日本だ。
豪華なセットが組まれ、客席が全て埋まると考える方がおかしかったのかもしれない。
少し肩透かしを食らう形となったオレだったが、いざショーが始まってみると、そんな気持ちは全て吹っ飛んでしまった。
いつも画面の中で見ている選手達が、オレの目の前で実際に戦っているんだ。
地球の裏側から、遥々日本までやってきてくれたスーパースター達が、いつも画面で見ている通りの動きをしているんだ。
それは、まるで夢でも見ているような感覚だったよ。

最初に行われたのは、ハードコア・ホーリー、コーディ・ローデス組と、ランス・ケイド、トレバー・マードック組による世界タッグ王座戦だった。
最後はホーリーのアラバマスラムで試合が決まったよ。

続いて、チャーリー・ハースとD.H.スミスの試合だ。
試合中、ハースがリング下に潜り、マスクマンに変身して登場するというユーモラスなシーンがあったよ。


インターコンチネンタル王座のベルトを掛けた、ジェフ・ハーディーとスニツキーの試合だ。
さすがにジェフは日本でも大人気だったよ。
しかし、ジェフの動きが早すぎて、写真はなかなか取れなかった。
結果、ジェフがスニツキーに痛めつけられている場面の写真ばかりになってしまったのさ。

カリート vs ブライアン・ケンドリックのシングルマッチだ。
カリートのリンゴ吹きを生で見る事ができて嬉しかったよ。


ネイチャーボーイことリック・フレアー vs Mr.ケネディ。
ネイチのチョップと、フィニッシャーまでの布石、そして必殺の4の字固めだけは絶対に写真に収めておこうと思っていたのだけど、未熟なオレにはそれができなかったね。
何故なら、オレはデジカメを買ってから、この日まで1度も説明書を読んだ事がなかったからだ。
行きの電車の中で得た知識だけでは良い写真を撮る事はできなかったのさ。

10分間の休憩後に登場したキャンディス・ミシェル。
彼女は去年、ベスとの試合で骨折し、長期離脱を余儀なくされた。
今回は、その因縁の相手・ベスとの試合が予定されていたが、まだ本調子ではないのだろうか。

もみ合う中、勢い余ってレフェリーの上を転がってしまうベス・フェニックスとミッキー・ジェームス。
そんなバカな。

ベスの必殺技、フィッシャーマン・スープレックスだ。
この技を返す事ができた選手をオレは知らない。

日本でもお馴染み、クリス・ジェリコの入場だ。
プロレスというものを全く見なかった時期のオレですら、彼の名前くらいは知っていたよ。

WWE王者、ランディ・オートンの入場だ。
TVで見るより身体の線が細いという印象を受けたね。

背後からRKOを狙うランディ。
確実に返されるという事は予想できたが、オレはこの瞬間、震えが止まらなかったよ。

ジェリコの必殺技、ウォール・オブ・ジェリコが決まる。
このあとランディは、辛うじてロープに逃げたのさ。

試合に勝利し、高々とベルトを掲げるランディ。

DXとして登場した、トリプルHとショーン・マイケルズだ。
オレは今回、トリプルHの姿を見る事はできないだろうと半ば諦めていた。
彼は数日前に義理の兄を亡くしたからだ。
しかし、彼は葬儀が終わってすぐ、この日本に駆けつけてくれた。
彼が世界最高のプロレスラーであると言われる理由がよく分かったよ。
来てくれてありがとう、心からそう言いたい。

トリプルHとウマガの激しい殴り合いだ。
190cmの男同士のぶつかり合いは、遠くから見てても迫力があったよ。

このウマガの写真を撮ったあとにバッテリーが切れてしまった。
WWEを見始めたばかりの頃は、怖くて好きではなかったウマガも、今では好きなスーパースターのうちの1人なのさ。
何故なら、彼もまた対戦相手を引き立てるのが上手いと思うからだ。
これがちょうど200枚目の写真だった。
といっても、そのうち半分以上を失敗したのだけどね。
ショーが閉幕したのは、午後8時頃だった。
“明日も楽しみだ” そんな事を思いながら、オレとコガは帰路についたのさ。
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