古賀先生、パチンコの攻略法を語る
古賀「よう、富永君」
TAKE「いらっしゃい、まあ入れよ」
古賀「突然お邪魔してすまねえな・・・やっぱり学校辞めようと思ってな・・・でも、親には言い辛いから、学校に行くフリをして遊びに来たというわけだよ」
TAKE「子供かよ・・・」
古賀「ああ・・・授業について行けないから学校を辞めるなんて・・・俺はダメな人間だ」
TAKE「まだ言ってるのかよ・・・古賀君には落ち込む権利もないんだって」
古賀「本当に俺は情けないな・・・俺はダメな人間だ・・・」
TAKE「腹立つなあ、もう・・・」
古賀「田川とか、俺の事どう思ってるのかな?」
TAKE「ああ、みんなも落ち込む権利はないって言ってるよ」
古賀「え・・・それってどういう事?落ち込む権利っていうのは・・・」
TAKE「あのな・・・今までに何回も言ってるぞ!っていうか、さっきも言ったばかりじゃないか!」
古賀「え・・・聞いてなかった・・・」
TAKE「勉強しないのに勉強ができるわけがないって、そうみんなも言ってるんだよ」
古賀「だって、今までに勉強なんてやった事ないからさ・・・どうやって始めていいのかさえわかんないんだもん・・・」
TAKE「同じ事の繰り返しだな、まったく・・・俺の話をたまには聞けYO!」
古賀「ああ・・・違う学科に入っていたら、また結果は違っていたかもしれないなあ・・・」
TAKE「勉強しないんだったらどこに入っても一緒だよ。腹立つなあ」
古賀「ああ・・・家に帰ったら母さんに怒られるだろうな・・・今から気が重いぜ」
TAKE「ちゃんと言えば理解してくれるさ」
古賀「なんて言えばいいのか・・・」
TAKE「こう言えばいいやん・・・やはりパソコンを一切扱えない俺が専門的な授業について行くのは厳しかったと。今後、また違う学校に行く事になったとしても、もはやパソコンを使えないとどうにもできないと。だからしばらくは基本的なパソコンの勉強をしたいんだと。一生懸命頑張るから、もう少し時間をくれないかと」
古賀「そうか・・・わかった」
TAKE「お母さんもきっと分かってくれるよ」
古賀「ありがとう・・・ところで、もう一回同じこと言ってくれないかな?」
TAKE「な・・・なんで!?」
古賀「忘れちゃった・・・HAHAHA!」
TAKE「ちゃんと聞いとけよ!もう!・・・これこれこう言えばいいんだよ」
古賀「わかった、今度はちゃんと覚えたぞ!母さんにはそう言ってみる!」
TAKE「っていうか自分で考えればいいやん」
古賀「ああ・・・ちょっと寝てもいいかな?昨日も落ち込んでて眠れなかったんだ」
TAKE「俺も眠い・・・じゃあ寝るか」
古賀「ああ」
TAKE「ぐうぐうぐう・・・」
古賀「ぐうぐうぐう・・・」
古賀「ふぁ~・・・ああ、もう5時過ぎちゃったか!随分長い間寝ちまったな!」
TAKE「むにゃむにゃ・・・うるせえよ・・・」
古賀「いけねえ!富永君を起こしちまったぜ!」
TAKE「うるせ~よ!静かに起きられないのか!なんの為にいちいち口に出すのか意味がわからん!」
古賀「HAHAHA、すまねえな、つい・・・」
TAKE「むにゃむにゃ・・・ああ、むかつくなあ・・・」
古賀「富永君、カッターを貸してよ!」
TAKE「ああいいよ。雑誌の袋とじを開けるのか?」
古賀「そうさ。パチンコの攻略本を買ってきたから、ちょっと研究しようと思ってね!」
TAKE「あのな・・・なんでパチンコの勉強はするのに、学校の勉強はしないんだ!」
古賀「パチンコはただの趣味だぜ。本を読んで、ああナルホドなって思うだけさ」
TAKE「学校の勉強も、本を読んでナルホドって思えばいいじゃないか!だから落ち込む権利なんてないって言ってるんだよ!」
古賀「学校の参考書は、本を開いただけで頭が痛くなっちゃうんだよ!」
TAKE「大体、本当に落ち込んでる人間は、雑誌の袋とじなんか開けないぞ!」
古賀「はあ・・・パチンコで食っていければいいのになあ・・・」
TAKE「また夢みたいな事を・・・」
古賀「俺には何の取り得もないもんなあ・・・」
TAKE「あるやん。めちゃくちゃ健康やん」
古賀「確かにそうだけど・・・」
TAKE「身体が丈夫で、家が裕福で・・・それ以外に何が必要なんよ?何も恐れることなく、自分自身が頑張るだけでいいんよ」
古賀「はあ・・・情けないぜ、まったく・・・俺は一体何のために生きてるんだ・・・」
TAKE「俺も死にたいって思ってた事があるし、田川君も平野君も、そしてフクカツも、みんなそれぞれの地獄を見てきたんだよ」
古賀「俺は今まさに地獄にいるぜ・・・」
TAKE「何が地獄だよ・・・まあいいや・・・そんな地獄を見てきた俺達だからこそ出来る事があると思うんよ」
古賀「今川の生活は天国だよなあ・・・」
TAKE「地獄を見てきたっていう経験を武器にして・・・」
古賀「今川のヤツ、週に3回だけのバイトで、休みの日はどこにも出掛ける事なく朝から晩までゲームやってるもんなあ・・・」
TAKE「俺達ならきっと、天国を造る事が出来るんじゃないかって・・・」
古賀「正直、ああいう生活に憧れちゃうなあ・・・」
TAKE「だから頑張ろうぜ!俺達にしかできない事を・・・」
古賀「ゲーム三昧の毎日かぁ・・・うらやましいぜ、まったく!」
TAKE「・・・人の話を聞けよ!」
古賀「ああ・・・すまねえ・・・」
TAKE「そういう生活が天国だと思うなら、今すぐやればいいじゃないか!」
古賀「いや、俺はやっぱり漫画家になりたい・・・」
TAKE「そうだよ。苦しんだり悲しんだりした経験が多いほど、良い漫画が描けるハズだからね。一緒に頑張ろうよ」
古賀「だけど、漫画家として成功するのは、ほんの一握りの人達である事も決して忘れてはいけないぜ!」
TAKE「そのセリフ好きみたいだけど、言う必要があるのか?」
古賀「だから俺には厳しい道のりだ・・・はあ・・・」
TAKE「あ~、もう腹立つ!その一握りになってやる!という発想はないのか」
古賀「はあ・・・家に帰ったら母さんに怒られるだろうなあ・・・」
TAKE「大げさだなあ。ホウキで叩かれるわけじゃないだろうに」
古賀「あ~あ・・・気が重いなあ・・・このまま富永君の家に泊まりたいなあ・・・」
TAKE「じゃあ泊まればいいやん」
古賀「そしたらもっと怒られるだろうなあ・・・ああ・・・このまま一生、家に入れてくれなかったらどうしよう・・・」
TAKE「そうなったら俺のうちに住めよ!小学生かよ!」
古賀「朝、学校に行って来るって言って出たきりだからなあ・・・心配してるだろうな・・・学校からも電話があっただろうし」
TAKE「いくつなんだよ古賀君は」
古賀「もしかして母さん・・・警察に捜索願いを出してたりしてっ!!」
TAKE「なんで30を過ぎた息子が朝からいないってだけで警察に連絡するんだよっ!」
古賀「ああ・・・どうしよう・・・」
TAKE「うるさいなあ!うろたえるな!」
古賀「ああ・・・心配してるだろうなあ・・・」
TAKE「俺の家におるって事くらいは気付いとるよ、お母さんも」
古賀「そうだなあ・・・くそ・・・こっぴどく叱られるだろうなあ・・・」
TAKE「あのな・・・殺人事件でもおこしたような焦り方だな・・・そんなに怖いのかよ」
古賀「怖くて電話の電源をしばらく切ってたけど・・・電源を入れてみようか・・・」
TAKE「電話してみればいいやんかよ」
古賀「でも・・・怒鳴られるって事は分かりきってるからな・・・ああ、どうしよう・・・」
TAKE「少しは落ち着けよっ!ココアでも入れてやるからっ!」
古賀「ああ、すまねえな・・・」
チャララララ~♪
TAKE「・・・あっ!」
古賀「母さんから電話だ・・・ど、どうしよう・・・」
TAKE「出ればいいやん」
古賀「よし・・・出よう!」
TAKE「おい古賀君、ここで電話すればいいやん・・・!!」
バタンっ!
古賀「もしもし!」
TAKE(だから外に出るなって言うの・・・まったく意味がないから)
ガチャ!
古賀「いやあ、まいっちゃったよ!」
TAKE「いちいち外に出るなよ!外に出ても声は聞こえてくるし、なにより近所迷惑だし!」
古賀「悪ぃ悪ぃ!よかった~、母さん怒ってなかったぜ!HAHAHA!」
TAKE「あ・・・そう・・・」
古賀「さてと!これで心配事はなくなったし・・・じゃあ帰るか!HAHAHAHAHA!」
TAKE「単純な人間だなあ、ほんと・・・」
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