古賀君説得作戦2
TAKE「なんで古賀君ってアキバのメイドさんと結婚したいん?なんで限定するん?」
古賀「やっぱり俺はコスプレ好きだからな」
TAKE「いや、それなら別に普通の女性でもいいやん?」
古賀「普通の人はメイドの服なんて着てねえだろ」
TAKE「だからなんで古賀君っていつもそうなのよ?“コスプレをしてない女性にコスプレをさせる”っていう発想ができんのか?無意味にハードルを上げるなよ」
古賀「普通の人がコスプレするとは到底思えねえぜ」
TAKE「そんな事ないやろ。メイドさんの服着てって頼めばいいだけやん」
古賀「変態扱いされちまうだろ、コスプレが好きとか言ったら」
TAKE「今ここに、軍服とかパイロットや警察官の制服が落ちとったら俺は着るぞ。古賀君も着てみたいやろ?男なら誰だって着ると思うぞ。そんな俺達は変態か?」
古賀「確かに、そういう制服は着てみてえなあ。男の憧れだぜ」
TAKE「女も同じだって。だからみんなウエディングドレスに憧れるんやろ?男がカッコイイ職業に憧れるように、女も誰だってお姫様になりたいんだよ」
古賀「でもよう、普段からメイドの格好してる女なんていねえじゃねえか」
TAKE「アホか。毎日ウエディングドレス着る女もおらんぞ。とにかく変身願望は絶対に誰にでもあるんやけん」
古賀「そうかなあ」
TAKE「古賀君の妹だって、高校を選ぶ時は“制服の可愛さ”というのも、きっと選択肢の中のひとつとして考えとったはずぞ」
古賀「あ・・・言われてみれば・・・まあ、1番の決め手は自分の偏差値と照らし合わせて、進路的にも最も理想に合った学校を選んだんだけど、制服がオシャレな学校がいいなって事もあいつ言ってたな、そういえば。でもまあ、1番の決め手は自分の偏差値と学校の偏差値を照らし合わせ、家からの距離も・・・」
TAKE「話が長いよ」
古賀「すまんな。俺はつい余計な事ばっかり言っちまう」
TAKE「ね、女は誰だって可愛らしい服を着たいもんなんだよ」
古賀「まあな・・・」
TAKE「100人いたら99人が着るって。残りの1人は色気も何にもない女だって。”スカート大嫌い”とかいう女がたまにおるやろ」
古賀「確かにいるな、そういう女。しかしそんなに多くの人が変身願望を持ってるとは思えねえぜ」
TAKE「なんで世の中には色々なデザインや色の服があって、それが売れてるのよ?それも一種の変身願望なんだって。メイクだってそうだよ」
古賀「だってよう、俺、前の職場でこんな出来事があったんだぜ」
TAKE「どんな?」
古賀「俺がちょっと店を留守にしてたんだよ。しばらくして帰ってきたら、店のバイトの女の子・・・確か18歳くらいかな、その子が俺に対して“おかえりなさい”って言ったんだよ」
TAKE「ほう」
古賀「俺、なんか嬉しくなっちゃってさぁ。その子に向かって“おかえりなさいご主人様って言ってくれたらもっと良かったのに”って言ったんだよ」
TAKE「バカだなあ古賀君は」
古賀「“ご主人様なんて言ってくれたら、まさに萌え~だぜ~”とか言ってたらさあ、その子、困って“やめてくださいよぉ”って言うんだよ、ハハハ」
TAKE「実にバカだな、古賀君は」
古賀「そんな事があったもんだから、その子、それ以来俺の事を危険人物だと思ってたらしいぜ。ハハハ、あの時はまいったなあ」
TAKE「そりゃ思うだろうよ」
古賀「だから、女の子全員が変身願望を持ってるとは俺は思わねえな」
TAKE「はい?」
古賀「だって、俺は変態扱いされちまったんだぜ」
TAKE「その子が古賀君の願望を叶えてくれなかっただけじゃないかよ。変身願望とそれがどう繋がるんだよ、ばか」
古賀「俺、おかしな事を言ってるか?」
TAKE「うん」
古賀「とにかく俺は、付き合うならアキバのメイドさんがいいなあ。趣味も合うし」
TAKE「まだ“趣味”がどうのこうの言ってるのか?この間作った表を見ただろう」
古賀「てめえ、あんな表作りやがって・・・暇人だな、まったく。しかも“声でかすぎ”って、それじゃまるで、この俺が声が凄くでかくて、でかい声でしゃべるアホっぽい奴みたいじゃねえか」
TAKE「意味がよくわからんよ・・・」
というわけで、今回も古賀君説得作戦は失敗に終わりました。
どうも古賀君は、逆の発想というものができない。
これって頑固といえばいいのか、それとも素直といえばいいのか一体どっちなんだろう?
いずれにせよ、彼はそのせいで、しなくてもいい苦労を絶えずしている。
でも、古賀君の魅力はそこにあるわけですよ。
視野の広い古賀君なんて古賀君ではないので。
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